雫境


 1996年~2001年に日本ろう者劇団に在籍しました。役者だけでなく、大道具・小道具製作も手掛けました。また1997年舞踏家・鶴山欣也(舞踏工房 若衆・主宰)の誘いを受け舞踏を始め、国内のみならず欧米、南米を舞台に活動しました。舞踏と役者、美術製作などを横断し活動しました。日本ろう者劇団を退団し、舞踏に集中しました。2000年にユニット・グループ「雫」を旗揚げ、国内、イタリア、スペイン、ペルー、韓国、フランス、アメリカで公演、ワークショップを行っています。舞踏ワークショップの指導を通して、呼吸法、身体の動作の意識、動きの見せ方など独自に考慮して来たその蓄積を活かします。

 

 また2016年に牧原依里さんと共同監督で製作した映画『LISTEN リッスン』からろう者の「オンガク」についても考察、探求をし続けています。それらをろう者たちに共有し、発展させていく場を作り、研究を推進させていくようにしたいと考えています。

 

【2000年東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程修了。博士号(美術)取得。2013年アニエス・トゥルブレ(アニエス・ベー)監督の映画『わたしの名前は...』に出演。2019年舞踏をベースにした身体表現を模索するためにユニットグループ「濃淡(NOUTAN)」結成。著作に編著「『LISTEN リッスン』の彼方に」(2023  論創社)、論文「音なるもの、一切破棄せよ 聾歌という表現の可能性」(2021 手話学研究30(3) P31-43)等がある。】