大胡田 誠


 私は、今年弁護士になって12年目を迎えました。弁護士経験の最初の6年間は、弁護士会が設立した公設事務所に勤務し、障害や難病を抱えた方、貧困の為に弁護士を雇えない方、これまで他の法律事務所で断られ続けた方など、さまざまな困難に直面している方たちの痛みに共感し、その様な方たちが一歩を踏み出すお手伝いをする経験を重ねました。また、次の6年間では、私と同じく全盲の障害を持ちながら日本で初めて弁護士になった竹下義樹先生のもと、企業法務や医療過誤、複雑な相続案件など、困難な事件を処理するスキルと決して諦めない強い心を学びました。2019年に独立し、現在大胡田法律事務所の代表を務めています。

 

 憲法や法律などルールと実際の社会で生起する様々な問題の架け橋になるような授業を行いたいと思っています。

 

【1977年 静岡県生まれ。先天性緑内障により12歳で失明する。慶應義塾大学法学部法律学科卒業、同大大学院法務研究科修了。2006年司法試験に合格。日弁連 障がいのある人に対する差別を禁止する法律に関する特別部会 委員(2009年-)、東京都 障害を理由とする差別解消のための調整委員会 委員(2018年-)。著書に『今日からできる障害者雇用』(弘文堂 2016年)、『全盲の僕が弁護士になった理由(ワケ)―あきらめない心の鍛え方』(日経BP 2012年)※2014年、松坂桃李主演でドラマ化等。】