斉藤くるみ
マイノリティの人権問題やマイノリティに関連する研究をする際に特に重要になる研究倫理(一般的な研究倫理を含む)についての授業を担当します。また脳科学的アプローチによる視覚・聴覚等に惑わされない真の言語能力の解明と、その英語教育への応用に取り組んでいますので、その研究を活かした「言語学」「英語学」「英語」も担当します。
リベラルアーツの大学で学び、人は学ぶために生きる、という信念を持っています。病弱で「大検」により大学進学した私に「動かなくてもいい道に進めばいい。紙と鉛筆だけあればできる分野を選びなさい。」というアドバイスをくれた教務課長はその大学の先輩でもありました。大学の教員になって初めての授業でろう学生と出会ったのがきっかけで、ろう学生が「日本手話」でろう教師から学べる「手話による教養大学」(2010-2022)の設置や、「日本手話」の語学科目・入試科目への導入等に取り組んできました。ろう者だけでなく、様々なマイノリティがアイデンティティを活かして学べる場をつくり、ダイバーシティを尊重した研究を推進していくことこそがリベラルアーツを発展させると信じています。
【1990年国際基督教大学大学院卒、1988-1989、1993-1994年英国ケンブリッジ大学留学、教育学博士。著書(単著)に『少数言語としての手話』(2007東京大学出版会)、『視覚言語の世界』(2005彩流社)、 Nominal Modification in Old English Prose (1992 UMIPublisher, USA)等がある。】